建設業が働き方改革を推進するのは無理?対策を紹介!
2024年4月から建設業でも働き方改革における時間外労働の罰則付き上限規制が適用されます。建設業は工期に迫られるうえ業務量が多く、残業時間の上限と工期の厳守を両立するのは無理だと悩んでいる事業者も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、建設業で働き方改革が無理だといわれる原因を明らかにし、その対策案を解説します。
建設業にとっての働き方改革とは
国土交通省の報告によると、2020(令和2)年度の建設業就業者数は、55歳以上が約36%、29歳以下が約12%と高齢化が進行しています。
また、団塊の世代に該当する年代の大量離職を含め、およそ10年後には、建設業で働く労働者の約30%以上が離職すると想定されています。その一方で、若者の入職者は約10%しか見込まれていません。
こうした理由から、建設業では人員不足が深刻化すると懸念されています。
時間外労働の上限規制
長時間労働の是正に向け、建築業における時間外労働の上限規制が2024年4月から適用されます。
時間外労働は、月45時間、年360時間の上限が定められています。 臨時的な事情がある場合、労使で36協定を締結すれば、単月で100時間未満、2〜6ヵ月間の月平均80時間以内、年720時間以内の残業が可能です。
ただし、災害等の復旧・復興に関わる業務の場合は適用されません。
建設業で働き方改革の推進が無理とされる3つの理由
建築業で働き方改革を実施することが無理だといわれる理由に、次の3つがあります。
- 人手不足
- 膨大な業務量
- 工期設定
それぞれについて解説します。
人員不足
建築業は慢性的な人員不足に悩まされています。厚生労働省の調査によると、2021年10月度における全職業の一般有効求人倍率が1.06倍に対し、建設業は5.29倍です。有効求人倍率が高いほど、人材の確保は難しくなります。
主な人員不足の理由には、高齢者の大量離職や生産年齢人口の減少、女性の入職者が少ない、労働条件が厳しいことなどが挙げられます
建設業界は労働時間が長く、中には社会保険に加入していない会社もあり、働き手の確保が難しいとされています。
膨大な業務量
建設業でも職種によって労働時間は異なりますが、他産業に比べて労働時間が長い傾向があります。
国土交通省の不動産・建設経済局「最近の件施行を巡る状況について【報告】」によると、建設業の年間日労働時間や年間出勤日数は、調査産業(建設業以外の調査した業種)に比べてかなり多く、労働時間が長時間になる傾向があることがわかります。
年間実労働時間 | 年間出勤日数 | |
建設業 平成9年度 | 2026時間 | 253日 |
建設業 令和2年度 | 1985時間 | 244日 |
調査産業合計 平成9年度 | 1887時間 | 241日 |
調査産業合計 令和2年度 | 1621時間 | 212日 |
参考:国土交通省「最近の建設業を巡る状況について」
工期設定
建設現場では、決められた工期を厳守する必要があります。2024年4月以降は、建設業も週休2日制にしなければなりません。就業日数の減少によりこれまで同様に工事が進むとは限りません。
工事の遅れを取り戻すために残業すると、今度は時間外労働の上限規制を遵守できない可能性が生じます。これらが、建設業では働き方改革を進めるのが無理だと言われている理由です。
業務を外注し自社の業務負担を減らす
現地調査や図面設計、企画、工事、部材加工など、業務の一部および全てを外注すると、自社の業務負担を軽減できます。自社の従業員は、コア業務に集中できるようになるため、工期の短縮も可能です。 設備施行会社の場合、設備施行の図面作成や資材の一部加工を外注し、業務負担を軽減できます。
専門のプロに依頼することで、高精度な図面や高品質な加工資材がスムーズに手に入り、結果として時間外労働時間の削減につながります。
図面作成や配管資材の加工は三興バルブ継手にお任せください
三興バルブ継手株式会社では、3Dレーザースキャナーによる現地調査や正確な図面作成、配管資材の加工後の納品にも対応しています。
図面作成では、1人または少数の技術者による撮影から図面完成までが短期間で完了します。通常、調査から図面作成まで1ヶ月はかかる現場でも、3Dレーザースキャナーを使用すれば最短1週間〜10日程度と短期間で済むため、工期の短縮化にも役立ちます。
配管資材の加工では、グルービング加工やフレア加工、バーリング加工以外をはじめとしたさまざまな加工技術を用いて、加工後の部材を納品できます。配管資材の発注と同時に加工の依頼を行えば、すぐに施工できる状態で納品できます。受発注はもちろん、加工や資材の管理の手間を省けます。
このように、加工が困難な場合や人手が足りていない場合、当社が加工作業を担い、円滑な現場作業をサポートします。 お見積もりの段階からサポートいたします。お気軽にお問合せください。
働き方改革の適用に備えて業務の外注を検討しよう
建設業では人員不足や膨大な業務量、短かい工期設定など、さまざまな課題があります。特に人員不足を解消するのは困難を伴います。
人員不足の解消には、業務の外注がおすすめです。外注できる業務を洗い出して依頼すれば、業務負担の軽減と時間外労働の削減につながります。
三興バルブ継手株式会社では、配管設備資材の販売・納品だけでなく、工事現場を3Dスキャナによる図面作成や配管資材のグルービング加工やバーリング加工なども行っています。お気軽にお問い合せください。