バーリング加工配管は消火設備や衛生設備におすすめ
老朽化した消火設備や衛生設備配管の交換の際、経路に問題があり、パイプを加工しなければならない場合があります。しかし、パイプの加工や溶接には時間と費用がかかるなどのデメリットがあります。そのような場合には、配管をバーリング加工するのがおすすめです。
この記事では、消火設備及び衛生設備配管に、バーリング加工がおすすめである理由について紹介します。
バーリング加工とは
バーリング加工とは、パイプに穴を開けてコマを引き抜き、一体化した枝管を作る配管の加工方法の1つです。チーズ継手を溶接する工法の代わりに用いられることが多くあります。
バーリング加工による配管がおすすめの理由
バーリング加工による配管がおすすめの理由は次の3つです。
- 経費削減
- 耐久性の向上
- 作業時間の削減
バーリング加工を採用しない場合にはチーズ継手を使うことが多いです。チーズ継手を使用する場合、バーリング加工に比べ部品代がかかるうえ、3箇所の溶接作業が伴います。
配管の漏水トラブルが生じやすいのは溶接部が原因となることが多く、1つの部品に対して3箇所の溶接が必要なチーズ継手は、漏水リスクを増やすことになります。
バーリング加工の採用により、こうした問題の解決につながります。バーリング加工をするにはバーリングマシンを使用しますが、経験を積めば安定した作業ができるようになります。
バーリング加工配管の耐久性
バーリング加工した配管は枝管と一体化し、溶接箇所が減るため耐久性に優れています。ステンレス鋼鋼管におけるバーリング加工プレハブ配管部材は、平成18年11月に消防設備用として性能評定を取得し、消火設備用の交換加工継手として使用できるようになり、現在は認定品になっています。
消火設備配管としての基準
ステンレスのバーリング加工配管は、消火設備配管として厳しい基準をクリアしています。
消火設備には連結送水管が必要です。連結送水管とは、消防隊が消火活動をする際に消火用の水を火災が発生した場所まで送水するために、高層建築物や地下街などに設置する設備です。
消火設備配管の加工は、耐圧テストをクリアした認定工場でのみ実施できます。消火活動の際に遠距離まで送水することを想定した耐圧テストを行い、配管設備の耐久性を確かめます。所定の圧力に対して配管に異常がないかを厳しくチェックし、異常がなければ認定されます。
衛生設備配管としての用途
高圧に耐えられるバーリング加工は、衛生設備配管にも適しています。衛生設備配管とは、キッチンやトイレなどの衛生設備の給水管や排水管、排水桝、雨水桝、給湯設備などのことです。
衛生設備配管には亜鉛メッキ鋼管が使用されていましたが、錆が発生しやすく、水が汚れたり水道管が詰まったりする原因となることがありました。そのため現在では、ステンレスやポリエチレン、塩化ビニルなどの錆びにくい素材で作られた配管が使用されるようになってきていますが、曲配管や分岐したりする場合には加工する必要があります。その際にもバーリング加工が有効です。
バーリング加工配管は優れた耐久性と汎用性を併せ持つ
バーリング加工はコストカットや作業時間の削減だけでなく、耐久性の向上も可能にしました。その耐久性により、現在では消火設備配管や衛生設備配管として幅広く使用されています。
三興バルブ継手株式会社では、加工済みの建築設備資材を現場に直接お届けすることで、施工現場をサポートしています。施工負担や事故、怪我のリスクの低減につながります。配管のことでお悩みであればぜひ当社にお任せください。