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職人に寄り添う気持ちが形に!グリップレンチ化粧管13誕生秘話

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給水用の化粧管の締め付け作業を一気に楽にしたのが、MCCが開発した「グリップレンチ化粧管13」です。

ピカピカと美しく輝く化粧管を取り付る際、傷をつけたくないのは、工事の依頼者はもちろん、取り付けを行う職人も同じです。しかし、職人が使っているレンチは回しやすいようにギザギザがついているため、傷をつけずに取り付けるのは難しく、タオルを嚙ませるなどの工夫が必要でした。

MCC(株式会社松阪鉄工所)が開発した「グリップレンチ化粧管13」は、工数がかかる化粧管の締め付けを、傷をつけず、簡単に締め付けられるよう工夫されたレンチです。

この記事では、MCCのグリップレンチ化粧管13の特徴と開発のプロセスと開発秘話を紹介します。

「グリップレンチ化粧管13」の主な特長

まずは、グリップレンチ化粧管13の特徴を紹介します。

傷つけずに締め付けられる

グリップレンチ化粧管13は、化粧管の胴部分をつかむアタッチメントに樹脂製部品を採用し、化粧管を傷つけないよう工夫しています。

従来のレンチは、化粧管の胴部分を掴む部分も金属製のため、化粧管に傷をつけやすいものでした。そのため、タオルを噛ませるなど、化粧管に傷がつかないようにする工夫が必要でしたが、グリップレンチ化粧管13を選べばその必要がなくなります。

簡単に締め付けられる

グリップレンチ化粧管13はラチェット操作を採用しており、レンチを化粧管から外さず往復させるだけで、簡単に締め付けができます。 何度も取り外しては回す作業がなくなり、工数を大幅に削減できます。

アタッチメントは交換式

樹脂製のアタッチメントは交換式のため、摩耗してもグリップレンチ本体を買い替える必要がないため経済的です。アタッチメントはマイナスドライバー等で取り外しできるため、簡単に交換できます。

グリップレンチ化粧管13の開発秘話

ここでは、グリップレンチ化粧管13がどのように誕生したのかを紹介します。

開発のきっかけは職人さんの声

MCCの営業担当者は、現場で活躍する職人さんとの関係を非常に大切にしており、職人さんが現場で困っていることがあれば何とかしたいと常々考えています。

今回、グリップレンチ化粧管13の開発は、職人さんの生の声を開発部に伝えたことがきっかけで始まりました。

営業担当者が開発担当者に伝えた、職人さんのお困りごとは次の3点です。

  • 締め付けるとき化粧管を傷をつけないように気を遣う
  • タオルを嚙ませるなど工夫が必要となり手間
  • 壁に近い給水管だとレンチを外して締める作業を何度も繰り返さなくてはならない

実は、傷をつけずに化粧管を施工したいという職人さんの要望は全国の営業担当者から挙がっており、その声の大きさにMCCの開発部は、強い思い入れを持って開発に取り組みました。

グリップレンチ化粧管13の開発期間は5年

給水用の化粧管は表面に傷をつけないようにするのが難しいことでした。この職人さんの困りごとに対応するためのグリップレンチ化粧管13の開発には5年の歳月がかかりました。取り入れたのは次の3つの要素です。

ギザギザの部分を樹脂にする

化粧管に傷をつけるのは、レンチを回しやすくするためについている「ギザギザ」部分です。このギザギザ部分は、化粧管と同じ金属製であるため傷がつきやすくなっていました。そこで、金属製以外の素材を使い、ギザギザがなくても化粧管を締め付けられる方法を探しました。

その結果、化粧管の胴部分をつかむアタッチメントに樹脂製部品を採用しました。

ラチェット操作

ラチェット操作ができないレンチでは、回すたびにいちいちレンチを管から取り外す必要があります。この面倒な作業をなくすため、ラチェット操作を取り入れました。

ラチェット操作は、力を入れているときはレンチと化粧管が圧着されるので回転し、力を入れていないときはレンチと化粧管の間が緩むので回らないという仕組みになっています。ラチェット操作ができると、施工場所が壁に面していても、レンチを回す半径があれば化粧管を容易に締め付けられます。

耐久性

特に職人さんが現場で使う工具は使用頻度が高く、耐久性が求められます。樹脂を採用したため傷がつきにくいとはいえ、樹脂部分が摩耗すれば傷がつきやすくなります。

そこで開発部では、マンパワーで耐久性テストを実施しました。どのくらい使用すると樹脂が摩耗するのか、どの程度摩耗すると傷がつくのか、レンチの試作品を使って実際に何度も何度も化粧管を締め付けて確認し続けました。

また、実際の使用感について、職人さんに依頼して使ってもらい、感想を商品開発に活かすということもしています。

樹脂部分の交換可能による買い替えコストの削減

摩耗する樹脂部分を交換できるようにすれば、レンチの買い替えにかかるコストを減らせると考え、樹脂部分をアタッチメント化することにしました。

実は、この開発に最も苦労し、時間もかかりました。MCCは、お客様第一主義を掲げています。レンチそのものの買い替えは、自社の利益になりますが、お客様のためにはなりません。そう考えて、樹脂部分をアタッチメントにすることを選択しました。

このように開発されたグリップレンチ化粧管13によって工数は大幅に削減され、工期短縮や人件費削減など、コスト削減に貢献しています。

MCCのものづくりへのこだわりとは?「メタルワイドレンチ」の例

ここでもう1つ、MCCの新製品「メタルワイドレンチ」を紹介します。

メタルワイドレンチは、多用途なのが最大の特徴です。化粧配管、鋼管用継手、水道用PE管金属継手の締め付け、排水トラップの取り付け・取り外しなど、屋内外を問わず、あらゆるシーンで活躍します。サヤ管が付属し、水道用PE管金属継手等、締め付けトルクを要する場合、より大きな力を加えられるためスムーズに作業できることもメリットです。

メタルワイドレンチのこだわりは、鉄製であることです。現代では軽量化が求められており、アルミ製の工具が増えていますが、高品質かつ、最適な材料から造られた鍛造ボディは、必要締め付けトルクをはるかに上回る強度があります。

MCCでは、安全な作業には何が重要か、用途に対して本当に大事なことは何かを考え、ものづくりに取り組んでいます。

まとめ:グリップレンチ化粧管13は職人さんの味方

化粧管に傷をつけずに取り付けられるグリップレンチ化粧管13は、職人に寄り添う営業担当者の存在と開発へのこだわりによって誕生しました。これはMCCだから誕生できた商品と言えるでしょう。

三興バルブ継手株式会社はMCC(株式会社松阪鉄工所)の一次代理店として製品を取り扱いさせていただいてます。

「グリップレンチ化粧管13」もお取り扱いさせて頂いてますので、お気軽にお問合せください。

 

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