配管ジャーナルPiping Journal

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プレハブ(プレファブ)加工のプロセスと施工図面に必要な情報|3つのメリットも

プレハブ(プレファブ)加工とは、工事に使用する配管と継手やフランジなどの部材を事前に接合する加工方法です。

プレファブ加工を外注したことがなく、依頼する方法や依頼後のプロセスがわからない方は多いのではないでしょうか。この記事では、プレファブ加工のメリットやプロセス、施工図面に必要な情報などを紹介します。

樹脂プレハブ加工とは

プレハブ加工とは、工事の前に配管や部材をユニット化することを指します。樹脂管を使ったプレハブ加工を樹脂プレハブ加工と呼びます。

軽量で可とう性のある樹脂管をプレハブ加工することで、現場の配管作業負担を軽減できるなどさまざまなメリットがあります。

樹脂プレハブ配管は、主に共同住宅関連の給水・給湯プレハブ配管のほかに樹脂スプリンクラーシステム、メーターユニットなどに活用されます。

樹脂プレハブ加工のプロセス

樹脂プレハブ加工は施工現場情報の確認をはじめ、CADによる図面作成、工場での加工を経て納品に至ります。

 

  1. 納期の確認・調整
  2. 設備図面の受け取り
  3. 施工図面の作成
  4. 加工図面の作成(3D図面化・SPOOL図)
  5. 工場加工
  6. 納品

 

まずは受け取った施工図面を基にCADで加工図面を作成します。

加工図面に起こすのは、加工したプレハブ配管に系統名や部材番号などを表示し、ブロックごとに梱包して現場に発送するためです。工場には名称や仕様、寸法などを記入したSPOOL図、斜め上の視点から見下ろした図、部材番号別の姿図、加工部材表、切断指示書、加工指示書などをセットにして加工を依頼します。

施工図面の作成に必要な情報と注意点

より高い精度の加工図面を作成するためには、寸法や仕様など詳細情報が必要です。ただし早期の納品を希望するなら、給水の立ち上げ位置や高さなどをある程度把握できる情報を用意しましょう。

加工図面を作成する際に通常は寸法線が必要ですが、CADで寸法線を入れると時間をロスします。寸法線は後からでも補正がきくため、1日でも早く施工図面をもらう方が結果として早く納品できます。

配管の納まりが厳しい箇所の場合は、施工図面のほかに施工の断面図や器具承認図などを用意しておくと加工図面の作成がスムーズに行えます。

樹脂プレハブ加工のメリット2つ

樹脂プレファブ加工には次の2つのメリットがあります。

  1. 現場作業の工数を削減できる
  2. 配管工事の品質向上が見込める

それぞれについて解説します。

1.現場作業の工数を削減できる

1つ目のメリットは、納品されたプレハブ配管を活用することによって、工数を削減できることです。

プレハブ配管は施工図に基づき、ユニットで現場に納品するため現場での取付がスムーズに行えます。現場で工数が増えると、それに比例して工期も伸びます。工期に余裕がない場合など、プレファブ加工を外注するのも1つの対策です。

2.配管工事の品質向上が見込める

2つ目は樹脂プレファブ加工を活用すると、配管の品質向上が見込めることです。

樹脂管は柔軟性があるため、流動により生じる衝撃などに対しての耐久性が高いです。さらに作業しやすい環境が整備された工場で製作することで均一の質の高い製品をご提供できます。

クリーンで設備の整った工場で配管を加工することで配管工事の品質が安定するでしょう。

樹脂プレハブ加工は外注を検討しよう

本記事では、樹脂プレハブ加工の外注を検討する方に役立つ情報を紹介しました。プレハブ加工を外注すれば、現場作業の効率化や配管ユニットの品質の向上、施工リスクの低減につながります。

三興バルブ継手株式会社では、「配管設備資材の販売・納品」だけでなく、樹脂プレハブ加工も行っております。樹脂プレハブ加工では、施工図面を受領後にSPOOL図を作成して安定した品質の配管ユニットを納品しますので、ぜひ一度ご活用ください。

配管資材専門店VALVIA(バルビア)