配管ジャーナルPiping Journal

改めて聞きたい配管基礎知識

ボイラーの安全弁と減圧弁はどんな役割?逆止弁との違いも解説

 

ボイラーは、多くの産業や建物で重要な熱源として使用されています。ボイラーの正常な運転と安全性を確保するためには、安全弁と減圧弁が欠かせません。本記事では、ボイラーの安全弁と減圧弁について解説します。

減圧弁と安全弁が圧力を下げる仕組みと使用用途

減圧弁と安全弁が圧料を下げる仕組みと使用用途について解説します。

減圧弁が圧力を下げる仕組みと使用用途

減圧弁は2次側圧力(圧力)を検出し弁の開度を自動的に調整します。減圧弁は使う流体の量が変わっても、圧力を一定に保ちます。

減圧弁には流体に応じた種類があり、大きく分けると水用減圧弁と蒸気用減圧弁があります。水用減圧弁は、集合住宅やオフィスなどの給水設備、消火栓・消火用スプリンクラー配管などに使われています。一方の蒸気用減圧弁は、蒸気の暖房配管、煮沸窯、温水製造用熱交換器などに用いられます。

安全弁が圧力を下げる仕組み

安全弁は設定した圧力になった時、内部の流体を放出し、所定の圧力まで低下させた後、自動的に閉止します。吹き始め圧力または吹き出し圧力が設定されており、圧力がかかると弁開度を自動的に調整して圧力を逃がします。

安全弁は、蒸気ボイラー、圧力容器、熱交換器、温水ボイラー、電気温水器などに使用されます。安全弁は適用される法令・法規によって構造、吹き出し量計算式が異なります。電気事業法、ガス事業法、高圧ガス保安法、ボイラー構造規格、圧力容器構造規格を確認しましょう。

安全弁・減圧弁と逆止弁の違い

この項目では、安全弁、減圧弁、逆止弁の違いを、目的、使用場所、特徴を挙げて整理しています。

 

安全弁

減圧弁

逆止弁

目的

圧力が最高使用圧力を超えた時に自動的に開き、圧力を安全なレベルまで下げる

高圧の流体を安全かつ使用可能な低圧に減圧する

流体が一方向にのみ流れるようにする

使用場所

ボイラー、圧力容器など、過剰な圧力が危険を引き起こす可能性があるシステム

水道管、ガス供給システムなど、一定の圧力以下で運用する必要があるシステム

ポンプ、圧縮機など、流体が逆流することを防ぐ必要があるシステム

特徴

圧力が安全限界を超えると自動的に開き、過剰な蒸気やガスを排出する

一定の設定圧力を超えないように流体の圧力を自動的に調整する

流体が特定の方向に流れると開き、逆方向に流れると自動的に閉じる



減圧弁・安全弁のボイラー・蒸気ラインにおける設置例

減圧弁の設置例

安全弁の設置例

引用元:株式会社ベン発行「自動弁へのアプローチ 減圧弁編」

安全弁に関するよくある質問

安全弁について、よくある質問を以下にまとめました。ぜひ参考にしてみてください。

減圧弁出口側の安全弁選定の目安は?

設定圧力は減圧弁の設定圧力より高めとします。

取り付け後に設定圧力を変更できるのか?

原則的には現地での設定圧力変更はできません。

倒立取付できるのか?

安全弁は垂直取付のみですから、倒立取付は不可です。

ボイラーの安全弁と減圧弁は三興バルブ継手株式会社まで

この記事では、ボイラーの安全弁と減圧弁について解説しました。

ボイラーにおいて安全弁と減圧弁は欠かせない部品であり、安全性を守るのに必須です。減圧弁と安全弁のことなら、三興バルブ継手株式会社にお任せください。必要な資材をスムーズにお届けするよう、見積もりから納品までワンチームで対応いたします。短納期でスピーディな対応が必要な場合も、ぜひご相談ください。

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