和式から洋式へのトイレ改修で知っておくべきポイントまとめ
築年数の古いオフィス・テナントビルのトイレは和式タイプが多いですが、近年、和式トイレを洋式トイレに切り替えるケースも多くなっています。
この記事では、和式トイレを洋式トイレに改修した場合のメリットや注意点、コストなど、改修時におさえておきたいポイントを紹介します。
和式から洋式トイレへの改修でどう変わる?
和式トイレの現状、和式トイレから洋式トイレに切り替えることのメリットを紹介します。
現在のトイレ事情
日本のトイレはかつて伝統的な和式トイレが使用されてきましたが、日本住宅公団が洋式トイレを採用したことをきっかけに、1959年頃から一般家庭に洋式トイレが普及しました。現在、新築の建築物に取り入れられているトイレのほとんどが洋式トイレです。
建築年数の古いビルや、公共施設、学校では和式トイレが設置されていることがまだ多いですが、洋式トイレしかない住環境で育った子どもたちは、和式トイレの使用方法を知らないことも多いようです。
また、和式トイレは中腰にならないと用を足せないため、足腰を痛めている人や高齢者、妊婦には使いづらく、便器周りも汚れやすいというデメリットがあります。そうした理由から、現在は和式トイレから洋式トイレに切り替えるケースが多くなっています。
洋式トイレに改修したらこう変わる
洋式トイレに改修すると、椅子に座るのと同じような姿勢で用を足せるため、足腰に負担がかかりにくく、多くの人が楽に使用できるというメリットがあります。
暖房機能がついた便座であれば、皮膚に触れる面が暖かく、快適にトイレを使用できます。シャワートイレが完備されている場合、清潔にも使用できます。体にストレスを感じずにトイレを使用できるのは大切なことです。
節水についても洋式トイレは優れています。和式トイレを流す際には1回につき約20リットルの水を使いますが、最新のLIXILの洋式トイレは、小3.8リットル、大5.0リットルの水で流せるため、大幅な節水が可能です。
一方、オフィス・テナントビルのトイレは、使い心地の良さやリフレッシュできる空間づくりを求められる傾向があります。洋式トイレに改修する場合は機能面の他、空間仕様も考えることが重要です。
改修の注意点とコスト
和式トイレから洋式トイレに改修するにあたり、注意点とコストについて紹介します。
洋式トイレ切り替えでの注意点
和式トイレと洋式トイレでは排水管が異なります。洋式トイレに改修する前に、床を壊して配管し直し、改めて床を張り直す必要があります。
こうしたことから、改修工事日程には必ず配管工事を組み込むことが必要です。配管工事に必要な資材や配管工事担当者も忘れずに確保します。
工程日数は、便器以外の改修などトイレ空間の施工方法、規模、工事内容によりますが、必要な日数は一般的に2〜3日となります。バリアフリーにするリフォーム工事を追加する場合は、4日程度で完了することが多いです。
洋式トイレ切り替えにかかるコストとは
通常の便座リフォームとは違い、和式トイレから洋式トイレに改修する場合は、配管工事が追加されるため、工期や費用が大きく変わります。
和式トイレから洋式トイレに改修するにあたり、設備や設置するトイレの種類によっては、次のような工事が必要な場合があります。
- トイレ内にコンセントがなく、温水洗浄暖房便座にする場合の電気工事。
- 排水位置を移動する場合の配管工事
- 和式から洋式にする場合の床の解体や張り替え
- 床や壁の張り替え
施工の際には、事前に工事内容や費用を確認する必要があります。トイレ本体のグレードや付帯工事の内容によりますが、平均的な価格帯は15万円〜20万円前後です。コスト重視の便器と普通便座の組み合わせの場合、トイレ本体は5万円前後での購入が可能です。タンクレスタイプの場合、トイレ本体だけで40万円以上するものもあります。
また、配管工事などトイレの本体以外の工事を行う場合は、本体価格や設置工事費以外に材料費が必要です。オフィスビルやテナントビルの場合、多くの人がトイレを利用するため、工期の確保が難しく、できるだけ短期間かつ低コストでのプランが望まれます。
洋式トイレ改修のポイント
洋式トイレに改修する場合のポイントを紹介します。
個室を広くとる工夫を
和式トイレから洋式トイレに替えると、個室スペースが狭くなることがほとんどです。個室内での快適さを追求するには、狭さを感じさせない空間づくりと便座の選定が不可欠です。
和式トイレから洋式トイレに交換する場合、LIXIL(INAX)の「パブリック向けクイックタンク式 床置便器」がおすすめです。従来のタンク式便器よりコンパクトな奥行き675mmで、便器前のスペースの広がりを実現できます。ゆったり快適に使えるだけでなく、近年進むブース扉のサイズアップにも対応しています。
シャワートイレの給水ホースや止水栓などを隠して空間をすっきりと見せることも可能です。美観を保ち、清潔感もアップ。さらに汚れにくく、手入れも簡単なことも大きなポイントです。
洗面スペースをリフレッシュ空間へ
洗面スペースは、化粧直しやランチ後の歯磨きに使われます。トイレで多くの時間を多く使う洗面スペースをリフレッシュし、快適空間を作るのも改修のポイントと言えるでしょう。
トイレ全体のスペースが狭い場合は、導線を含めて抜本的にレイアウトを見直すことも重要です。狭小スペースを最大限活かせるよう工夫し、快適なトイレ空間を目指すことが大切です。
便座の改修は週末を利用し短期間で
ビル全体や複数階の和式便座から洋式便座への切り替えは、トイレの個数が多いため、時間がかかり工期がかかる可能性があります。利用者の利便性を考えた場合、工期はできるだけ短期間に抑えます。
LIXIL(INAX)の「和洋改修工法」なら、既存の給水・汚水管をそのまま活用できるため、わずか2日間で洋風便器の設置が完了。週末を利用した工事も可能です。
まとめ:和式から洋式トイレへの改修は配管工事の有無が重要
和式から洋式へのトイレ改修は、生活様式の変化や利用者の利便性から、多くのオフィスビルやテナントビルで進められています。快適な空間を提供できるリフォームが求められる反面、排水管の違いによる配管工事が必要となり、通常のトイレリフォームとは工期やコストが大きく異なります。こうした点を配慮した使いやすいパブリックトイレを提案するLIXIL(INAX)製品が注目されています。
三興バルブ継手株式会社ではLIXIL(INAX)製品をはじめ、トイレ改修や配管工事に関する資材を数多く扱っております。機種選定や設置についてスタッフによるアドバイスもしております。
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