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小型電気温水器の交換方法を徹底解説!費用や交換目安について

小型電気温水器 交換

小型電気温水器の交換方法は、設置状況によって変わります。 この記事では、小型電気温水器を交換する目安やチェックしておきたいポイント、交換方法の手順、費用の目安について解説します。

小型電気温水器の交換時期

電気温水器の法定耐用年数は、国によって原則6年と定められています。これは税法上の基準であり、実際の電気温水器の寿命が6年というわけではありません。 日本イトミック製の小型電気温水器の場合、使用状況によって異なりますが、日頃の手入れやメンテナンスをしっかりしている場合、寿命はおよそ15年を想定しています。 電器温水器に使われている逃し弁や減圧弁、ストレーナーなどの弁やパッキン類、コントローラーやケーブルなどの配線類といった電装部品、シリコンホースは消耗部品であり、劣化による動作不良や漏水を防ぐために定期的な交換が必要です。

小型電気温水器の交換時のチェックポイント

小型電気温水器を交換する際にチェックするべき3つのポイントについて解説します。

設置場所

これまで小型電器温水器を設置していた場所に、新たに選んだ小型電器温水器を置けるスペースがあるか確認しましょう。新たに選んだ小型電器温水器を置けるか確認しながら機種を選びましょう。

電源の有無

電気温水器なので、電源が必要です。小型電器温水器には、対応している電圧が単相100ボルト、200ボルト、三相200ボルトの製品があります。設置場所にあるコンセントの電圧がそのいずれであるかを確認します。

水栓の種類

小型電気温水器を接続する水栓が、単水栓か混合栓かを確認します。

単水栓は蛇口が1つで、お湯か水どちらか一方が出るタイプです。水栓自体で水温の調整ができません。混合栓は、水とお湯を同時に出せるタイプです。水栓の中でお湯と水の量を調整でき、混ぜて出すため、適温を出すことができます。

単水栓は、温水器側の設定温度そのままの温度が出湯されるので高温設定の場合は手で触れるには熱過ぎるので、水栓が単水栓の場合には混合栓に変え、適温にするのがおすすめです。

小型電気温水器の交換方法

小型電気温水器の交換方法について解説します。 今回は壁面に設置する日本イトミック製小型電気温水器「ESW03」と床に設置する「ESD/ESNシリーズ」の2パターンに分けて紹介します

壁面に設置する小型電気温水器の交換方法

まず、壁面に設置するタイプの小型電器温水器「ESW03」への交換方法を紹介します。

設置する際に必要な手配品

  • 漏電ブレーカー
  • プラスチックアンカー
  • 木ネジ
  • ステンレスフレキ管
  • 止水栓
  • 水栓

「ESW03」に限らずほかの機種でも、別途用意すべきアイテムがある可能性があるため、施工前に付属の説明書を確認してください。

設置場所の確認

設置場所について、以下の7点を確認します。

  • 凍結対策はされているか?
  • メンテナンススペースが確保されているか?
  • 取り付け壁面のスペースは確保されているか?
  • コンセントの有無について
  • 給湯配管距離は適切か
  • 給水圧力は適切か
  • コンセントの電圧は給湯器のものとあっているか

電気温水器を壁面に設置する場合の手順

壁面に電気温水器を設置する場合、以下のような手順になります。

  1. 温水器を取り付ける位置を決定し、取付木ネジ位置に印をつける
  2. 印を付けた位置3箇所にした穴を開け、プラスチックアンカーを打ち込む
  3. 3箇所のうち、上側の2箇所に打ち込んだプラスチックアンカーに木ネジを使って取付金具を取り付ける
  4. 温水器背面の切り欠き部に取り付け金具を挿入して、温水器を壁にひっかける
  5. 取り付け金具で木ネジを固定する

配管工事

配管工事の手順は以下の通りです。

  1. 給水一次側に止水栓を取り付ける
  2. 各配管に取り付けてあるキャップを外して配管を接続する

電気工事

電気工事の手順は以下の通りです。

  1. 感電防止のためのアースを接続する
  2. コンセントからコードを温水器に接続する

施工後のチェックリスト

工事ごとにチェックするべき内容があるので、確認しておきましょう。

【施工後のチェックリスト一覧】

  • 温水器にがたつきはないか?
  • 各配管、継手に漏水はないか?
  • 給水管や給湯管の接続部分にゆるみはないか?
  • 漏電ブレーカは正しく作動するか?
  • アースは接続されているか?

これらがすべてしっかりできていれば、施工は完了です。

試運転する

施工後のチェックを終えたら、正常に動作するかを確認するための試運転を行います。その後、使用者に操作方法の説明を行ってください。

床置き小型電気温水器の交換方法

次に、床置き型の小型電気温水器として、日本イトミックの「ESD/ESNシリーズ」を交換するための手配品や設置手順について解説します。

設置する際に必要な手配品

「ESD/ESNシリーズ」を交換するための手配品は次の通りです。

  • 混合水栓
  • 止水栓
  • 漏電ブレーカ
  • アンカーボルト
  • ステンレスフレキ管
  • 給水、給湯管
  • パッキン、シールテープ

「ESD/ESNシリーズ」に限らず、このように、ほかの機種でも別途用意すべきアイテムがある可能性があるため、施工前に付属の説明書を確認してください。

設置工事

  1. 本体底面の取付用溝に固定金具を挿しこみ※、製品の付属している取付ネジで共締めして固定金具で取り付ける
  2. 印をつけた位置に下穴を開け、手配品であるアンカーボルト等 で温水器本体を固定する

※L字の短手部分を挿しこんでください。

電気工事

  1. 電源一次側に漏電ブレーカを取り付ける
  2. アース接続を行う

配管工事

  1. 給水一次側に必ず止水栓を取り付ける
  2. 配管に接続する

試運転とチェックリストは、壁面タイプの小型電気温水器と同じです。

まとめ:取り扱い説明書を見ながら交換を進めよう!

 小型電気温水器は、途中、部品の交換などを定期的なメンテナンスをしていることが前提ですが、メンテナンスをしっかりして使用すれば15年ほど使い続けられます。 交換の際には、入れ替える電気温水器の工事要領書や取り扱い説明書をしっかり確認してから交換しましょう。

三興バルブ継手株式会社では日本イトミック製小型電気温水器をはじめ、配管資材を扱っております。機種選定や設置についてスタッフによるアドバイスもしております。

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