計量法によって水道メーターの検定有効期間は8年と定められており、検定有効期間が切れる前に水道事業体から委託された業者が交換工事を行います。

水道メーターの交換工事の際は、あらかじめ水道メーターの交換に関する規定について知っておく必要があります。この記事では、水道メーターの交換について、定期的な交換が必要な理由と設置時に注意すべきことを解説します。

水道メーターの定期的な交換は必須

計量法は、経済産業省が定める計量計測に関する法律です。その計量法によって、水道メーターはすべて検定を受けなければならず、その検定の有効期間が交換は8年と定められています。

料金の徴収などに使用される水道メーターや電力量計、ガスメーターなどの計量器は、検定等に合格したことを証する検定証印（基準適合証印）が与えられたものを使用することが義務づけられています。計量器によって検定有効期間が異なり、水道メーターの場合、検定有効期間は8年のため、8年ごとの交換が必要です。

もし8年を経過しても交換せずに料金徴収を行った場合、計量法第172条により、6ヵ月以下の懲役、または50万円以下の罰金、あるいはこれらが併科されます。

検定証印と有効期限の確認方法

水道メーターの場合、検定証印は、メーターのふたの裏側や、封印玉、側面にシールにて表示があります。

有効期限満了年は、基本的に和暦で表示されています。ただし、2桁の数字の前にアポストロフィが付されている場合は西暦です。

有効期限満了年が分数のように表示されている場合、上段が年、下段が月を表します。上段が「10」下段が「12」の場合、令和10年12月末までが交換期限です。数字が横並びで「10.12」と表示されている場合、同じく令和10年12月末までが交換期限です。

なお、最近では西暦年と月について「年」と「月」の表示が追加され、誰にでも分かるような表記に変更されています。

親・子メーターの場合は

アパートやマンションなど、親・子メーター設置で複数計測している私設メーターは全て、料金徴収や証明用で使用されている場合は検定有効期間が切れる前に交換が必要です。

検定有効期間が8年の理由

検定有効期間を過ぎたまま水道メーターを使い続けると、水道メーターが劣化し、正しい計測が困難になります。その結果、水道料金徴収について、トラブルに発展してしまう可能性があるからです。 

また、長期間使用する中で、世帯の家族構成やライフスタイルなどに変化が起こることもあります。水道メーターの能力を超えた水量が発生した場合、性能が著しく劣化する可能性があります。このようなさまざまな使用状況に水道メーターが耐えられる期間が検定有効期間となっており、8年に定められています。

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設置時はここに注意

水道メーターの設置は、さまざまな規定に沿う必要があります。この項目では、設置時の注意点について説明します。

メーター設置時のポイント

ほとんどの水道メーターは、水平に取り付けなければなりません。水道メーターの構造検定は水平の状態で行っており、水平で使うことを条件に型式承認を取得しています。水道メーターを水平に設置することが性能の維持に繋がります。ただし、縦に設置しても良い水道メーターや、設置方法が特殊な水道メーターは、そのメーターが指定する設置方法を優先します。 それらは水道メーターの表示面に水平ならH、縦ならV、自由ならFと表記されています。

水道メーターの取り付け時には、漏水などの事故が起こらないよう、専用のユニオンやフランジ、ナットの締め付けを確実に行います。機器の破損を回避するために、メーターフランジ部での玉掛けは行わないようにします。

設置場所は自治体の規定通りに

各自治体では、水道メーターの設置について規定を定めています。水道メーターを新たに設置する場合、検針や交換作業に支障をきたさない場所に設置する必要があります。給水栓よりも低い位置に設置すること、土地および隣地境界線に近接した敷地内に設置するといった規定もあります。

凍結が想定される寒冷地では、埋没型のメーターが設置できないなど、地域特性に従う場合もあります。

水道メーターの交換・設置は規定通りに行おう

水道メーター交換は8年ごとに行います。また、アパートなどの集合住宅における親・子メーターであっても、料金取引や証明用で使用されているメーターはすべて有効期限前に交換が必要です。これは法令で定められており、違反した場合は罰則が科されます。

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