水道メーター廻りの部材を選定する際、事前に確認すべきこと
水道メーター廻りの部材には、継手、逆止弁、バルブなど多くのものがあります。水道メーターの設置、または交換の際には水道メーターに加え、多種類の部材の交換も必要になるでしょう。
これらの部材は何を選んでもいいというわけではありません。部材を選定する際には、まず確認すべきことがあります。知らないで進めると、部材の選択を誤ってしまう可能性があるので注意が必要です。
本記事では、水道メーター廻りの部材を選択する際に確認すべきことについて説明します。
水道メーターの区分
水道メーターは2つに区分されます。ここでは、それぞれについて解説します。
公設メーター
公設メーターは、戸建て住宅や集合住宅、テナントビルなど、建物への供給用に水道事業体より貸与されているメーターです。集合住宅やテナントビルなどの建物全体への共有用に設置されている場合、親メーターとも呼ばれます。
私設メーター
私設メーターは、集合住宅やテナントビルにおいて、各戸または各テナントに設置されているメーターのことです。公設メーターで建物全体の水道料金を建物所有者が一括で支払ったあと、各戸ごとに案分・徴収するために設置します。私設メーターは子メーターとも呼ばれます。
公設メーターと私設メーターの違い
公設メーターと私設メーターの違いは、メーターの管理者が異なるという点です。公設メーターの管理者は水道事業体、私設メーターの管理者は建物の所有者または管理者になります。
水道事業体
水道事業体が管理しているのが公設メーターです。水道メーターの設置費用、そして計量法により8年での交換が義務付けられている水道メーターの交換費用は水道事業体が負担します。水道メーターの検針なども水道事業体が行います。
建物の所有者または管理者
建物の所有者または管理者(以下、建物所有者)が管理しているのが私設メーターです。私設メーターも公設メーター同様、8年ごとの交換が必要です。私設メーターの場合、設置費用も交換費用も建物所有者が負担します。水道料金は、公設メーターで検針した従量料金(水道水使用料)を建物所有者が一括で支払い、各戸の私設メーターに基づいて案分・徴収します。
建物所有者が水道メーターを管理する理由
公設メーターでは、水道メーターの設置、交換、検針とすべてを水道事業体が管理し、設置や交換等にかかる費用を負担します。 一方、私設メーターでは、これらの費用をすべて建物所有者が負担します。各戸の水道料金を確定するために必要な私設メーターの検針もするため、手間がかかります。
費用も手間もかかるのに建物所有者が水道メーターを管理するのには理由があります。すべてを公設メーターにする場合、建物所有者は、工事費用と水道加入料にかかるすべての費用を負担しなければならないからです。 詳しくは次の項目にて解説します。
工事費用の負担
各戸に公設メーターを設置する場合、建物が一定基準を満たす必要があります。基準の一例として、水道メーターの設置位置が挙げられます。具体的には、原則として道路境界線に最も近接した敷地部分の、メーターの点検及び取替作業が容易かつメーターの損傷、凍結等のおそれがない位置に設置しなければなりません。
また、指定されたバルブ、逆止弁等を前後に設置することなど、廻り部材についての基準もあります。 これらの基準に満たない場合、満たすための工事が必要になります。建物所有者は基準を満たすための工事費用を負担しなければなりません。
各戸の水道加入料の負担
各戸に公設メーターを設置する場合、各戸分の水道加入金を水道局に納付する必要があります。この水道加入金も建物所有者が負担しなければなりません。
水道加入金は、水道メーターの口径に応じて金額が定められており、自治体によって異なります。一般的に、13㎜で3〜10万円、20㎜で4〜20万円、25㎜で12〜40万円とされています。40㎜あたりを境に加入金が跳ね上がり、自治体によっては100万円を超える水道加入金の負担が必要な場合があります。
管理者により異なる選定部材
部材を選定する前に、該当の水道メーターの管理者を確認する必要があります。管理者により、使用する部材の選定方法が異なるからです。ここでは管理者ごとの部材選定について説明します。
水道事業体が管理している場合
水道メーターを水道事業体が管理している場合、水道メーター廻りの部材は水道事業体が指定したものを選びます。この場合、各自治体の水道事業体に問合せて、指定している部材を確認する必要があります。
また、水道事業体は、維持管理上、その部材の使用によりトラブルが起きた、部材が大きく改良された等の理由がない限り、一度指定した部材の変更をすることはほぼありません。
水道メーターの交換は8年ごとのため、次のような理由により、指定された部材が入手困難な場合があります。
- 指定された部材が廃番になっている
- 指定された部材の製造メーカーの廃業
- 該当部材の製造数が減り入手が難しい
- 高価でなかなか手に入らない
代替品を使用せざるを得なくなった場合には、その代替品を使用して問題ないか、水道事業体への確認が必要です。
部材が廃番になっている、メーカーが廃業している場合の部材の選定方法は、水道メーター交換時に知っておきたい接続に重要な継手の選定プロセスを参照してください。
建物所有者が管理している場合
建物所有者が管理している私設メーターの場合、建物の建築当時の設計を元にメーター廻りの部材を選定しています。管理者が建物所有者のため、水道事業体に比べて部材選定の自由度は高いと言えます。 建物所有者は、水道メーターに関するトラブルの原因が水道メーターまわりの部材にあれば、部材の交換と変更を検討するでしょう。
のため、公設メーターと比較し、部材の変更の頻度は高いと言えます。また、建物所有者や管理者は、トラブルにすぐに対応できるよう、馴染みの水道工事店を抱えていることが非常に多いです。水道工事店は、トラブル対応時に、適切な部材への交換を求められることになります。
まとめ:部材の選定の前には水道メーターの管理者を確認しよう
水道メーターの管理者が異なると使用する部材が異なってきます。水道メーターの設置や交換の依頼があった際は、必要な部材の選定をする前に、管理者を確認し、間違った部材を選択しないようにしましょう。
三興バルブ継手では、水道メーターまわりの部材を数多く取り扱っております。現場の画像を元にした選定のアドバイスもしておりますので、水道メーターまわりの部材の選定にお困りの際にはぜひ一度、ご相談ください。