配管ジャーナルPiping Journal

改めて聞きたい配管基礎知識

絶縁フランジを使ったステンレス配管と異種金属管の接続方法

今回はステンレス配管と異種管同士の接合において、フランジ継手による絶縁処理について解説します。

フランジ継手とは?

フランジは、継手の一種で「フランジ継手」「フランジ管継手」とも呼ばれています。円盤と円筒を重ねたような形状で、フランジ同士を接合するためのボルト・ナット用の穴が空いています。

フランジ継手には主に炭素鋼、ステンレス鋼、塩ビなどの種類があります。また、フランジ同士が接合する面は全面座、平面座などがあり、接合面にガスケットを挟んで締め付けること止水する仕組みとなっています。ガスケットにも多くの種類があり、ジョイントシート、渦巻き型、メタル系、ゴムなどがあります。

フランジは管同士をつなぐ継手としてや、計器類や機器類との接続などで使用されます。フランジの最大の特長は、取り外しが比較的容易にできる点です。配管の更新やメンテナンスが必要になる箇所で使用されることが多いです。

絶縁フランジの役割と異種管接合

ステンレス鋼管と異種管との接合には、管の材質により電食を防止するため絶縁処理を施す必要があります。フランジ接合の場合、絶縁フランジや絶縁パッキン・絶縁ボルトなどを用いて配管します。ただし、ステンレス鋼管とつなぐ異種金属管の電位差が少ない場合は、直接接合でも問題ないケースもあります。

ステンレス鋼管と異種金属管を接合できるかどうかは、次の表の通りです。可否が「×」となっている金属管や機器との接合には、必ず絶縁処理を行います。※必ずしも以下の施工で腐食が起きないというわけではありません。現場の仕様状況や施工方針を検討されたうえで選定されてください。

引用:ガルバニック腐食|株式会社ベンカン

ステンレス配管と異種金属管の主なフランジ接続方法

接合方法の参考に以下の3つを紹介いたします。

  • 「絶縁スリーブ・絶縁ワッシャーによるフランジ接合」
  • 「絶縁コートフランジによる接合」
  • 「絶縁シートによるフランジ接合」

それぞれ以下の配管例を参考にしてください。

絶縁スリーブ・絶縁ワッシャーによるフランジ接合

引用:ステンレス協会配管システム普及委員会「ステンレス鋼鋼管と異種金属とを接続する場合の絶縁施工について」

絶縁コートフランジによる接合

引用:ステンレス協会配管システム普及委員会「ステンレス鋼鋼管と異種金属とを接続する場合の絶縁施工について」

絶縁シートによるフランジ接合

引用:ステンレス協会配管システム普及委員会「ステンレス鋼鋼管と異種金属とを接続する場合の絶縁施工について」

まとめ:異種管同士のフランジ接合には絶縁処理を

ステンレス配管と異種金属配管工事においては、フランジによる絶縁処理が必要な場合があります。

ステンレス鋼管と接合する管との相性や、施工方針、メンテナンスの有無などを考慮したうえでフランジ仕様や絶縁方法を選んでいくことをお勧めします。

配管の絶縁処理や継手の選定は、配管資材の専門商社である三興バルブ継手(株)が、豊富な知識と経験で迅速に対応いたします。施工現場の状況をお聞きしてのアドバイスを積極的にしており、現場の写真を送っていただければ、適合するアイテムを選定することもしております。

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三興バルブ継手(株)

配管資材専門店VALVIA(バルビア)