配管施工の課題を解消するプレハブ配管とは?メリットや依頼先の選び方を確認
配管施工を行う会社の管理職や責任者の中には、現場の作業効率化を図るための方法を模索している方がいるかもしれません。
作業効率化を図る方法の1つにプレハブ配管があります。プレファブ配管と呼ばれることもあります。プレハブ配管は、建設現場の人手不足や省コストにつながるとして、注目されています。
この記事では、プレハブ配管について解説するとともに、メリットや依頼先の選び方などを紹介します。
プレハブ配管とは
プレハブ配管は現場ではなく、工場内の整った設備の中で品質の高い配管を完成させる方法です。配管を作る工程と現場で取り付ける工程を分け、配管を工場で加工することによって、現場における配管取り付けの手間を軽減します。
配管は、気体や液体などの流体を輸送する目的で設置されるもの、あるいは設置することを意味します。パイプやホースといった管、管と管を接続する管継手、管を通る流体の方向や量を調節するバルブなどで構成されます。
プレハブとは、Pre-fabrication(プレ・ファブリケーション)のことで、工場であらかじめ部品を作ることを意味します。建築工法の1つで、建築物の部材を工場で作り現場で組み立てる「プレハブ工法」をイメージするとわかりやすいでしょう。
配管施工の課題
配管施工においては、事故災害の防止や省力化・省人化が課題です。また、設備機材の耐久性向上や小資材化などの環境負荷低減も求められます。
配管には、ガス配管、空調配管、衛生配管、防災設備配管などさまざまな種類があります。例えばガス配管施工では火気に触れて爆発するリスクやガス漏れのリスクがあるように、それぞれの配管施工において専門知識と高度なスキルを要します。建設業界では技能工の人材不足が深刻化しており、施工の省力化が課題です。
また、配管を施工する現場では、資材を加工・施工したり、リニューアルの際には解体して廃棄しなければなりません。環境負荷を低減するためには、設計や施工プロセスの最適化などが必要です。
プレハブ配管のメリット
現場によっては溶接有資格者の確保ができなかったり、火気の使用が制限されることもあり、プレハブ配管の利用は増えています。プレハブ配管には以下のようなメリットがあります。
- 品質の高い配管加工が可能
- 工期を短縮できる
- 環境負荷を軽減できる
1つずつ解説します。
品質の高い配管加工が可能
プレハブ配管により、製品の高品質化が可能になります。
屋外での溶接作業は、強風など不安定な環境で行う場合があります。このようなケースでは細かい作業が不十分になり、不具合などが起こる恐れがあります。
プレハブ配管は環境が整った工場で配管を用意しておけるため、現場でのリスクを軽減しながら品質を担保できます。
工期を短縮できる
配管加工のための切断や溶接の作業が現場で不要になるため、工期を短縮できます。断熱材、金属被覆材なども取り付けておけるため、加工品を搬入後、すぐに施工作業に取り掛かれます。
現場での手間を省くことができ、作業の効率化を目指せます。
環境負荷を軽減できる
現場に必要な配管のみを搬入するため、加工時に生じる廃材の処分が不要です。現場にて、配管の余分な在庫を抱える必要もありません。加工スペースや在庫スペースの確保も不要です。
また、省梱包に取り組む企業を選べば、段ボールなどの梱包材の廃棄も減らせます。
プレハブ配管の依頼先を選ぶ際に確認するポイント
ここでは、プレハブ配管の依頼先を選ぶ際に確認すべきポイントを2つ紹介します。
納品までの流れを確認する
納品までの流れは企業によって異なるため、依頼ごとに確認しましょう。要望に沿った図面作成から依頼できる場合もありますが、依頼先によっては施工図などの図面の送付を求められることもあります。材料の持ち込みが必須な場合や、現場での設置や加工を依頼できる場合もあります。
どこまで依頼できるのか、また工期に間に合うかどうかを確認しましょう。
得意とする配管加工を確認する
配管は、インフラや建築、工業など複数の分野で用いられます。用途は、輸送用配管、熱伝達用配管、導圧配管、電気配管などさまざまです。また、炭素鋼やステンレス鋼、非鉄金属、プラスチックなど材質にも種類があります。
プレハブ配管サービスを請け負う企業にはそれぞれ得意とする分野や材質などがあるため、依頼内容について実績のある企業を選ぶことをおすすめします。
まとめ:プレハブ配管は専門企業に依頼しよう
プレハブ配管を利用することにより、事故災害の防止や省力化、環境負荷の軽減など配管施工に関する課題を解消できます。利用を検討する際は依頼できる工程と、依頼内容を得意とする企業かどうかを確認することをおすすめします。
三興バルブ継手株式会社では、配管設備資材の販売・納品だけでなく、「配管加工」のサービスも展開しています。樹脂プレハブ加工では、架橋ポリ工チエレン管の電気融着・ワンタッチ、ポリブデン管のワンタッチが可能です。鋼管加工では、ネジ、グルービング、フレアなど各種加工にも対応しています。経験豊富なスタッフによる円滑な現場作りのサポートが必要な方は、お気軽にお問い合せください。