露出配管の工場での改修ポイントとは?図面化で要注意!
工場内で配管が露出している状態を「露出配管」と呼びます。露出配管がある工場やプラントを改修する場合は、配管部分を正確に図面に記す必要があります。
この記事では、露出配管の場合の図面化の注意点、効率的な図面制作について紹介します。
露出配管とは
露出配管とは、通常、建物や地中内に設置される配管が外にむき出しになっている状態のことをいいます。
工場などでの露出配管
配管は通常、シャフトや天井内など建物の内部を通しての設置が多いですが、工場の場合、ユーティリティを運ぶために使う配管を露出した状態で敷設することが多いです。ユーティリティのための配管は10年程度のスパンで交換することが多いため、露出配管が選ばれることがほとんどです。
ユーティリティとは、水、純水、電気、燃料、蒸気、冷却水、熱媒油、窒素、圧縮空気などのことを指します。これらは製造工程に欠かせない重要な物質です。
重要な物質を供給するのにわざわざ配管を露出して設置するのは、配管は絶え間ない物質の供給で傷みやすいからです。10年程度で交換が必要になることが多いです。
露出配管で気を付けること
工場の改修時、露出配管ではいくつか気を付ける点があります。
保温や結露に注意
配管がむき出しのため、工場内の温度と配管内の物質の温度差による結露、冬季の配管の保温など、保全に問題が生じる場合もあります。現場に合わせた配管工事と配管資材の選択が必要となります。
特殊な図面化が必要
改修で図面を描き起こす際、二次元図面では複雑な配管位置が示しづらいので注意が必要です。配管が屋内に露出している場合は、改修の安全性や、スムーズに進めるために内部構造を詳細に図面に表す必要があります。露出した配管を図面上に表せるかどうか確認します。
図面化での問題点
露出配管の工場の場合は、多くの配管が建物内部を張り巡るため、図面を起こすにも多くの時間がかかります。そのほか、次のような問題が生じることもあります。
- 現調に行く人員が確保できない
- 現調の時間がかかりすぎて負担がかかっている
- 図面をかける人員がいない
- 配管が干渉する部分までを目視で確認できない
- 天井内配管の調査が大変
また、改修工事が途中で入っていると元の図面と現状の内容が異なっていることもあります。特に配管は整合性をとっていく必要があるため、正確な図面がより重要となります。
露出配管の改修には3Dレーザースキャナーの使用がおすすめ
露出配管の工場やプラント改修の図面化には、多くのメリットがある3Dレーザースキャナーがおすすめです。
3Dレーザースキャナーの概要
3Dレーザースキャナーでは点群データを元に断面図や平面図を描けるため、作図にかかる時間や現況調査時間の短縮ができます。さらに点群データを基に、素早く簡単に現況モデリングが可能です。
3Dレーザースキャナーのメリット
3Dレーザースキャナーを使用すると、少ない人数でCAD業務を回すことができるうえ、CADオペレーターの業務負担を縮小でき、残業など労務負担も少なくできます。
そのほか、次のようなメリットがあります。
- ・新しい設備を設置するときに、古い物を撤去したらどうなるのか、そこに新しい設備を設置するとどうなるのかシミュレーションできる
- 撤去または新設の際、既存の機器や部材に干渉せずに通れるのかどうかもシミュレーションできる
- プリセールス段階での調査にかかる工数を減らせる
- BIMソフト(CAD)で共有できる
- 強度解析や空調解析ができる。
また、現地調査での目視ではとらえにくい部分の反映や、口頭では表現しづらい箇所を画像として可視化することによって分かりやすく伝えることが可能となるなど多くのメリットがあります。
工場の図面化について、実例を次の記事で紹介しております。実際の導入実例なので、わかりやすいと思いますので、ぜひ参考にしてみてください。
3Dレーザースキャナー活用事例①工場の改修工事に現況の図面が必要な場合
3Dレーザースキャナー活用事例②新設する配管ルートを現況の図面に併記したい
3Dレーザースキャナー活用事例③現況を図面化して今後の改修工事に役立てたい
まとめ:露出配管は図面表現できる3Dレーザースキャナーで
露出配管の工場で改修がある場合は、露出した配管の表現が可能か、改修図面の作成には注意が必要です。3Dレーザースキャナーを使用すると、モデリングにより配管位置がつかめるため、正確な図面作成が可能となるのでおすすめです。
業界ひとすじのプロ集団である三興バルブ継手株式会社では、「配管設備資材の販売・納品」だけでなく、改修工事現場を中心とした「3Dスキャナによる図面作成」や、「配管加工・ハウジングプレファブ加工」までワンストップでお届けできるサービスを展開しております。幅広い知識を持つ専任の担当者が対応いたしますので、お気軽にお問い合せください。
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